鴨川食堂9巻読了

最初の3話はあっさり目です。こんなにあっさりしていたっけ。依頼人はもっとどろどろとしていて読むとヘイトがたまるような感じだったのにという感じ。ところが4話目でいきなり依頼人が昔よくいた嫌な野郎モード全開な上に、探偵役の娘の描写が負けじと私のヘイトを稼いでいく昔のパターンです。

後半3話は前半と違う感じだなぁと思いながら読了。初出を見ると見事に前の3話は雑誌掲載で、後の3話は書き下ろしでした。前の3話は依頼人あっさり、娘あっさり、おとうちゃんあっさりでほとんど何事もなく「ました」解決なうえに「実はこうだったのです」のような秘密公開もありませんでしたが、後の3話は依頼人がいろいろな事情もち、娘はうまく話を聞き出し、おとうちゃんは解決編で探し出してきた予想外の事実をよく喋るといういつもの世界です。依頼人に出す食事の描写はとても美味そうですが、依頼人がせかされて食事を切り上げている感じがちょっとね。

さらに、気持ちを振り込めという過酷な支払い設定が怖い。みなさんどのくらい振り込むのでしょうか。みんないい人だし、とても感謝しているはずですが相場がわからないのは怖いです。無理してすごい金額を振り込んでいるのではないかと心配してしまいます。

現在は異世界居酒屋ノブの7杯目を読んでいます。文体が独特で1話が短くても多分話は後につながっているよなという展開が好きです。みんないい人で食べ物と飲み物が美味そうだよなぁ。