銀翼艦隊3 -空中戦艦、出撃!- 読了

林譲二の仮想戦記物で、ロジスティック重視のシリーズです。3冊組でこれで完結です。頑丈な4発の輸送機を開発して空輸部隊を強化して、空輸部隊が補給艦船まで管理して、とかなり日本軍のロジスティックは向上しますが、上層部が馬鹿ぞろいでどんどん苦しくなっていきます。対空噴進弾(ロケット弾)を開発して、光信管を開発して、電波信管を開発して、という感じで徐々に技術をかさ上げして窮地を切り抜けます。アメリカ側の描写は一切ありませんが、同じ手を繰り返す日本軍に、ちゃんと対策を立てて徐々に日本軍を追い詰めていきます。で、追い詰められた日本軍は新しい技術でアメリカ軍に大損害を出させるというわけです。
この3冊組の笑いどころは、日本陸海軍の首脳陣が同人誌の作成に力を入れるオタク集団であることと、2ちゃんねる用語が出てくることです。この人の最近の作品は2ちゃんねる用語がばんばん出てきますが、山本長官が同人誌の原稿を落としたりするのはこのシリーズが初めてです(笑) しかし、あぼん病という名前の架空の病気(アメリカ軍の脅えさせる心理戦のために作られた架空の病気)を出すのはいかがなものか(^_^;