システム手帳を修理する

昔のファイロファクスのウィンチェスターをずっと持っていましたが、(使っていたとは言っていない)かなり傷んでいたので修理しました。ウィンチェスターは黒のシボが強い硬めの革でMade in Engrandと刻印されています。今は中国で作っているのでMade in xxxは目立つように刻印されていないようです。ウィンチェスターははるか昔に終売になっていますが今はチェスターというやつが出ているようですね。

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Made in England

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修理後のホック

使い始めてしばらくして、4つのパーツで構成されるバネホックの一番外側のドーム状の部分が取れてしまい縁だけになってしまいました。上の写真の表面のドーム状の上側の部分だけが取れて縁だけになっている状態です。本来ここは分離するものではないのに、なぜかうちの手帳はここが取れたのです。原因は不明です。

で、使いにくいので(エッジが立っているのでカバンの中で他者を傷つけるし)しまっていたら、革が乾燥してかなり傷んでいました。ディアマントディアマンテ(コロニルのデリケートレザー用の保革クリームですでに終売)を指でまんべんなく塗り込みます。写真に写っているようなベルト部分は親指と人差し指にクリームをつけて裏表に塗り込みます。ちょっと置いてからふき取ると革は固い状態から回復し、表面もつやつやです。

100均ニッパーで外側パーツの下側部分を挟んで力で引っぺがし(ニッパーは隙間に刃を入れるだけで、そのまま閉めて切断しないように注意しました)、購入したバネホックのAパーツとBパーツをベルトの穴にあてて、打ち具で打ち込んで出来上がりです。古いホックを引っぺがすのに度胸が必要でした。

しまっている間に使っていたのはウィンチェスターハーフという同じ材質で薄型でベルトとホックのないやつです。これは長年使っていたので、革の黒い塗料が剥げて茶色の地が出ている部分があり、何よりもカバーの端っこの革がほつれ気味になっています。これをアマゾンで買ったトコノール(革のコバ磨き剤)の透明タイプ(黒が欲しかったのですが、価格が3倍のプレミア付きになっていたのでパス)を使って成形しなおしました。トコノールを革がほつれた部分に指で塗って指で押さえて成形し、半乾きになってから100円ショップのクランプでつまんでいい感じになりました。

とりあえず黒の塗料とか黒のトコノールを革細工用品を売っているお店で見繕うことにしましょう。最近いろいろ修理するのが楽しくなっています。あー、ホックが治って使いやすいわー、現役復帰させようかな。

問題は購入した打ち具付きバネホック50組セットです。必要だった10mmのバネホックは10組しかないので貴重ですが、そう簡単には壊れないので持て余します。ウーム、趣味の革細工の道に進むべきかもしれないとゴーストが囁いています。