光文社のペーパーバックを買う

書店の店頭で見かけて、つい買ってしまいました。
自称する特徴は以下の通りです。

  • ジャケットと帯が無い
  • 再生紙を使用
  • ヨコ組
  • 英語混じりの4重表記

サイズはA5版なので新書判に比べるとちょっと横があります。ジャケットと帯が無いのは表紙のコーティングのおかげで全く問題ありません。というか、普通の新書判もペーパーバックにしてコストを削減して、安くしていただきたいです。とはいっても、このシリーズは1000円なのでけっして安くはありませんけどね。再生紙を使用しているのも問題ありません。
ところが、ヨコ組はいただけません。光文社にはヨコ組のレイアウトの技術がないのか、縦組と同じ文字間ピッチ(ほぼ隙間なし)で横にびしっと詰め込んでくれます(行間は1行丸ごと空いているので全く問題なし)。これが実に読みづらい。もうちょっとだけ文字間隔は広げていただきたい。また、アルファベットと日本語の間がびっちりつめられているのも見難いです。日本語TeXを使うとこの問題は勝手に解決するのですが、光文社は何を使っているのでしょうね。
最後の英語混じりの4重表記に関しては大馬鹿としか言い様がありません。漢字、ひらがな、カタカナが混じり合った日本語の表現に英語を取り入れたと威張っています。版組が下手でアルファベットと日本語部分がびっちりくっついて実に読みづらいだけでなく(MS-WORDでもアルファベットの前後には軽くスペースを入れてくれるのに)、なんと日本語のキーワードを英訳した英語をその単語の後に挿入insertしているのです(ためしに1単語挿入しましたが、見辛いでしょう)。つまり、漢字、ひらがな、カタカナの共存とは全く異なったレベルで英語をむりやり挿入しているのです。必然性が全く感じられません。結果として、日本語だけでもレイアウトがきつくて読みづらいのに、途中に同じ意味を持つ英語が乱入して来て思考がぴたっと止まります。括弧でくくってくれればまだ楽なのですが、ベタで挿入されています。かなり努力して途中に現れる英語を読み飛ばせるようになるまでは、読むのが苦痛な作業になりました。それでも気を抜くと英語部分にまで目を走らせてしまい、思考が一瞬妨げられます。また、ここで挿入されている英語にはちょっと首をかしげるようなものもあって(意味は通るが、こういう表現はしないだろうみたいな)、実に気持ちが悪いです。