革のマウスパッドの水洗い

横浜に住んでいたころ、青山通りからちょいと入ったところにあるHerzの工房のお店で、少々難があったりして余った革をブックカバーの形に仕上げて安く売っているやつから程度の良いものを選んで買って帰り、縫い糸を切って接着剤を剥がして平たく伸ばした革の板をマウスパッドにしています。本来のブックカバーは2つ別に買って使っています。

この分解マウスパッドは自宅でキャメルを10年以上愛用しています。時々乾いて反ったりもしましたが、適当にケアしてます。今ではいい感じにチョコ色になっています。

で、最近気づいたのが端っこに着いたシミが煮汁か何かだったようで、鼻を近づけて嗅ぎに行くと結構嫌な臭いがすることです。古いラティーゴはあまりオイル鞣し革の匂いはしませんが、10年以上乾燥させながら使っているのでそこのシミ以外はほぼ臭いもありません。手首が当たる所は皮脂がしみ込んで色が濃くなっています。

バケツに水を入れてマウスパッドを丸ごと水に入れて待つことほぼ半日。茶色の出汁が出た水を捨てて、キッチンペーパーで水滴をふき取ってからアマゾンの段ボールに挟んで約2日。ほぼ乾いた状態になり、シミも弱くなってブックカバー時代の記憶を取り戻して真ん中から山折りに盛り上がり、平らなところもぼこぼこと反っています。

もう半日冬の乾いた室内の空気にさらして乾燥させます。革の状態はごわごわです。ピュアホースオイルを塗りこんでいきます。ミンクオイルはべたつくのでマウスパッドには使いません。指でとって直接ぬりぬり。全体に塗り込んだらしばらく置いて表面を布で拭きとって、同じ布を使って裏から布に移ったオイルを塗りこみます。これを何度か繰り返すとごわごわでぼこぼこと反っていた革の表面が滑らかになって、全体にしなやかになりました。ラナパーで軽くワックスコートして洗濯完了です。

マウスパッドの宿命の固体汚れのこびり付きはプラスチック消しゴムで削ります。職場でも同じやり方で作ったチョコ色のマウスパッドを使っていますが、これは謎の丸い跡が点々とついています。何だろうなぁと思ったら印鑑マットとして使ったときのダメージでした。ハンコの縁怖いわー。

Herzのデスクマットも買っているのですが、もったいなくて使えず今に至ります。

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10年以上使っている革のマウスパッド

縦向きに使っているので反対側は皮脂が補給されずに乾燥して反るわけです。時々入れ替えていますが基本こちら側がメインです。右端が問題のシミ。マウスの滑りの邪魔になるので縁の糸は除去しています。

緑のカッターマットが青くなるくらいGoogleに自動補正されているため革もキャメルっぽいですが、実際はかなり濃い茶色です。明るさ補正のためか妙に汚れが目立ちます。